気が向いたときに、論文を要約します
- p53118
- 7月3日
- 読了時間: 1分
Watanabe, T., Yamasue, H. Noninvasive reduction of neural rigidity alters autistic behaviors in humans. Nat Neurosci 28, 1348–1360 (2025). https://doi.org/10.1038/s41593-025-01961-y
ASDの人の脳は、「柔軟性」が少し低いことがわかっています。ここでいう「柔軟性」とは、いろいろな状況や変化に合わせて脳の働きを切り替える力のことで、例えば、学校で急に時間割が変わったり、いつもと違うことが起きた時に、ASDの人はとても困ったり、不安になりやすいと言ったことが挙げられます。これは、ASDの人の脳が「今まで通り」から「新しいこと」へ切り替えるのが苦手(柔軟性が低い)からだと考えられています。
東京大学と浜松医科大学の共同研究では、特別な機械(脳活動駆動型神経刺激装置)を使って脳の柔軟性を高めると、ASDの人の困りごとが少し良くなることがわかってきました。
今後、脳の柔軟性を高めることでASDの人の、生活の質を向上させる新しい方法ができるかもしれません。
Comments